ドラム講師の嘆き
No. 8「どの分野にもいますね。」
「だから、3点キープね?『ドンタントトタン』だよ?普通の8ビート。難しく考えなくていいから」
「小節の頭にアクセントを置いてリズムを取ればいいんでしょうか?」
「リズムがどぉしたってことは、もう少し後の問題でね、とりあえずほれ、手足が動かなきゃ話が進まないからさ、やってみ?」
「どん・・・た・・・ちん・・・べとっ・・・ぱぱ・・・ずん・・・たぁぁぁ・・・ぽん・・・」
「あのね、ハイハットを8回叩いてみ?」
「ちっ・・・ちっちっ・・・ちっ・・・ちち・・・ちん・・・ち」
「えっと均等に・・・」
「8部音符ですよね?全音符の位置、つまり各小節の頭でテンポを感」
「難しく考えなくていいから。とにかく今は同じ間隔で8回叩こうよ」
「1-2-3-4-5-6-7-8」
「そうそう、で、『1』んとこでバスドラ踏もう」
「どぉぉぉん」
「いや、あの、ハイハットと一緒にね」
「金属音と低音のアタック差はどのように?」
「そんなことは5年後に考えればいい、今はまず基本の動きを体感しないと。で、いいか?3のトコでスネアを叩くんだよ。で、4はハイハットのみね。これで小節は半分だ」
「どん・・・ちっ・・・・たん・・・・・・・・・じっ」
「すんごいテンポだけど順番は合ってる。順番はね。」
「SDとHHのリズムの縦の線がなかなか合わな」
「そんな段階じゃないから。後半分あるからね?はい、1と2でバスドラ踏んで3でスネア、4はハイハット。それで1小節が完成するからね?1小節がだからね。」
「小節の中心部分での呼吸はオンタイムで?」
「いいからやれ」
「どぉぉぉんたん・・・ど・・・ど・・・ちん・・・たんたん」
「それだと6拍子だぞ」
「8ビートのグルーヴの感じ方って難しいですよね。これが16だともう少し取りやすいんですけどね。もともとファンク系のドラミングが目指すところなので、硬い8はどうも向かないみたいです。 」
「・・・・ふぁんくなの?」
「ええ」
「どんなのが好きなの?」
「ダパンプとかですね」
「・・・さぁて・・・・どっから説明しようかな?・・・いや待て、『説明』じゃぁダメだよなきっと。」
「え?何か?」
「うんと、そのファンクのビート、叩いてみ?」
「いえ、ギターやベースのノリがあって初めて可能になりますから一人じゃ意味がないんですよ?ファンクは」
「いいからやれ」
「どぱどぱどんどんどぱどぱどんどん」
「?」
「このセットだと無理かも知れません。YAMAHAじゃないと低音の成分に不足があるんですよ」
「!!!・・えっと・・・・・・・これなぁぁぁぁんだ?」
「・・・・・MD・・・・ですね」
「もう一度さっきの8ビートを叩くんだ」
「いえ、あの手のビートはボクは・・・・」
「つべこべ言うな。いいからやれ」
「は、はい・・どん・・ぱん・・た・・ちん・・」
「よし、そこよけれ。スティックもそれ、貸せ。俺が今、同じことやるから。」
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・と・・・はい、ストップ。・・・はい、今から双方の音を聴くからね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「違いますね」
「わかるか?」
「これは『絶対テンポ感』の違いでしょうか?」
「手足がスムーズに動くかどうかだけのことだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あのね、『1+1』がパっと出ないやつは、高校生の数学はわからんぞ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何でも難しく考えるなよ。最初は誰でも手足を動かすところから始まるんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「同じことを繰り返し繰り返し、反復練習するんだよ。イヤになるくらいな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「8ビートだよ?ファンクであれポップであれ、現代音楽の基本中の基本だよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「4の5の言ってて、おまえは叩けないべ?聞いたとおりだよ?『叩かない』のと『叩けない』のとじゃお前、ぜぇぇぇぇんぜん違うんだよ?」
「・・・」
「じゃぁもう一度な?黒板に書くから。この順に手足を動かすんだよ?はい、スタート」
「先生?」
「・・・・・・ん?」
「左のダウンストロークは次のアップの前にショットを抜いた方がいいですか?」
「・・・いいからとにかくやってからにするべや」
「それがわからないと、いいリズムにならないのでは?」
「・・あの・・・さぁてどっから説明しようかな」← 赤色の字のトコに戻る
「どん・・ちん・・ぱぁ・・・どどっ・・・ぱぱぱ・・ちん・・とんと・・しぃぃ・・」
・・・・・・・・・今も通ってくれてます
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